夏への扉とSmile

2017年06月22日 | (木)青野友彦

夏への扉とSmile
昨日は大変な大雨になりました。避難勧告が出たり、道路や鉄道への影響もあったり、大変な思いをされたかた、たくさんいらっしゃることと思います。全国ニュースにもなったので、遠方から心配して連絡があったなんて話もききます。お聴きのみなさまはいかがでしたでしょうか。

そして、ご存知の通り、昨日は夏至でもありました。

5月上旬に立夏を迎えているし、その後も気温がかなり高めの日が続いて、お出かけはもうすっかり夏のよそおい、というかたが多いこととは思います。それでも夏至という言葉を聞くと、いよいよ本格的な夏になっていくんだなあ、という気がしますよね。

そんな季節になるとタイトルが頭に浮かんで、手に取りたくなる本があります。アメリカのSF小説家ロバート・A・ハインラインが1950年代に書いた『夏への扉』。原題は「The Door into Summer」ですからまさに夏への扉ですね。この小説はぼくの「何度も読み返した本ベスト10」にほぼ確実に入るだろうというくらい好きなお話で、なので、手元にある文庫本はかなりくたびれちゃってます。

タイトルからして印象的な、この『夏への扉』という言葉、もともとは「冬に思う夏」からきていて、物語は、主人公の青年が飼っている猫が、冬になると家中の扉を開けてくれとせがむ、というエピソードから始まります。
この猫はピートという名のオス猫で、ピートくんは、いくつもある扉のどれかが「夏」に通じているはずだと固く信じていて、決してあきらめようとしないんです。そしてその年の冬「かくいうぼくも夏への扉を探していた」というフレーズから物語は流れはじめます。

ジャンルとしてはいわゆる「タイムトラベルもの」で、時間旅行を使って過去や未来に干渉したらどうなるか、とか、場合によっては自分が複数同時に存在することになってしまう、といった、こうしたテーマに付随して発生する様々な問題を扱ったごく初期の作品の一つです。同時に、たいへんロマンチックかつ波乱万丈なエンタテインメント小説であり、さらには猫SF(ないし猫小説)の代表格とも言われる作品でもあります。

エンジニアで発明家である主人公のまわりには、家事を代行する家庭用ロボットや個人用の端末といった"当時の未来"を描いたガジェットもたくさん登場します。猫のピートの活躍や、リッキイと言う名の少女との淡い恋物語をからめつつ、ストーリーは、未来へ、過去へ、そしてまた未来へと、まさに息をもつかせぬ展開。でもってラストはあっといわせる逆転サヨナラホームランで見事なハッピーエンド、というお話です。

そうそう、冒頭に出てくる「夏への扉を探す話」はラストでもまた出てきまして、エンディングの1行がまたじーんと来るんですよ。日本語訳もとても読みやすいですから、興味をお持ちになった方、よかったらぜひです。

ここで言う「夏」とはつまり「明るい光に満ちた楽しくて活発な日々」を象徴しているわけですね。春夏秋冬、四季にはそれぞれの味わいがあり、それぞれの良さがありますが、「夏」という季節には、たしかにそういうイメージ、ありますよね。そうしたイメージを実に上手く取りこんでいるんです。

そして、この小説をもとに作られた、同じタイトルの楽曲があります。吉田美奈子作詞、山下達郎作曲による『夏への扉』というナンバー。このSmile on Radioに2年まえにお電話でご出演いただいたことがある、キーボード奏者の難波弘之さん、たしかつい先日もFMHaro!の番組にご出演いただきましたよね。難波さんのファースト・アルバムに収録されたのがオリジナルで、その翌年、達郎のセルフカバーバージョンも作られています。歌詞のなかには猫のピートも、ちっちゃな恋人リッキイも出てくるんですよ。

去年の7月上旬に難波さんのバージョンをおかけしましたので、今年は達郎バージョンを、今日このあとのオンエアのどこかでおかけしようと思っていますよ。11時台はちょっと難しいので、12時台もしくは1時台のどこかです。とっても素敵なナンバーですから、ぜひお楽しみに。

さあ、『夏への扉』がいよいよ大きく開く季節ですね。

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と、そんな話題からスタートした2017年6月22日のSmile on Radio。(『夏への扉』は12時台終盤におかけしました^ ^)登場いただいたのは…

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Today's Smile
静岡県立大平台高等学校ボート部保護者会会長の岩本 香織さんとお電話で。

夏への扉とSmile農業経営高校と浜松城南高校が合併して2006年に開校した大平台高等学校。ボート部指導の経験をもつ先生を中心に、船も何もない「まったくのゼロ」から準備がはじまり、開校3年目の2009年から部としての活動がスタート。学校近くにある佐鳴湖漕艇場で練習に励んています。

先日行われた日本ジュニア選手権兼日本代表選手権には、昨年に引き続き3人が出場し、78人中19、20、23位と、上位ほぼ1/4以内に入る成績。また、この大会では19位だった菅沼奈津美さんは、3月に行われた日本代表選考レースで日本代表権を獲得。初の国際舞台となった日韓交流忠州湖カップで見事金メダルを獲得した選手です。日本代表選手は開校初の快挙でもありました。

小さいころからの経験者はまれで、高校から始めることが多いボート競技。東海大会やインターハイに出場する選手も、8割が高校からボートを始めているそうで、中学までは吹奏楽、美術などの文化部や、テニス、バスケ、野球、水泳などほかの運動部に入っていたそう。みんな同じスタート地点から始められるということでもありますね。

まだ創部間もないだけにOBやOGのみなさんも若く、支援金が充分ではないのが実情とのこと、特に初期は保護者会の人数も少なく大変だったことでしょうが、今でも船は高価ですし、遠征費用も必要です。子供たちの活動をよりよくするため、保護者さんたちは地域や応援してくれる方の協賛活動を続けているそうです。

この夏は、まず7月16日に国体の東海ブロックが佐鳴湖で開催。社会人からジュニアまで参加するこの大会は、自由に観覧できます(駐車場に限りがあるため公共交通機関がおすすめです)。大平台高校からも5人が出場予定。ボート競技を生で観戦するいい機会ですよ、ぜひ足をお運びください。その先は8月3日~6日に宮城で行われるインターハイ。「表彰台を狙って行きます」とのこと、いい結果を期待します!

創部から10年で数々の大きな大会で実績を残し、県内の一翼を担うチームに成長した大平台高校ボート部、これからの活躍が楽しみですね。Facebookページを運営されており、選手たちの生の声にふれることができます、ぜひアクセスを。そして、ご支援協賛もぜひ!です。

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Happiness Style

食と酒と音を結ぶ和「和音(カズネ)」・女将さんの川嶋あかりさんに「夏野菜の冷やし粥リゾット 和風あん」を教えていただきました。おおーっ「夏野菜」で「冷やし粥」で「リゾット」で「和風あん」ときましたか!攻めてくるなあ〜。どんだけ美味しそうなんですかっ!

夏への扉とSmileじつは川嶋さんは2週連続でFMHaro!へのご出演。「市吹」(しすい)こと「浜松市民吹奏楽団」に所属するオーボエ奏者でもある川嶋さん、今週末の6月25日(日)アクトシティ浜松大ホールで開催される第40回定期演奏会のご案内に、先週金曜日のSmile on Radioにご出演いただいていたんです。この演奏会もおすすめですよ。お、なんだかイタリア~ンなチラシですね(^^)

今回のレシピもとってもシンプル。お鍋に洗った生米と細かく切ったズッキーニ、トマト、ばらしたトウモロコシとお水を入れて、蓋をせずに中火で20分コトコト(水気や硬さはお好みで!)、粗熱をとって冷蔵庫へ。つぎは、お出汁に濃口醬油、みりん、塩を加えて弱火にかけ、ふつふつしてきたら水溶き片栗粉でとろみをつけたら、おなじく冷まして冷蔵庫。冷やしたお粥を器に盛り、上に「食べるラー油」をのせてあんをかけて、みょうがのみじん切りをトッピングすれば完成です!
夏への扉とSmile
今回もスタジオにお持ちいただきましたよ〜。食べるラー油の代わりにXO醤もおススメとのことで、お持ちいただいたのはXO醤バージョン。うお〜〜ん!これ、うまい!冷たくさっぱりしていつつも香り高く、食欲減退しがちな季節でもしっかりいただけますよ。この夏、ぜひ食卓に!

夏への扉とSmile和音さんの7月はイベント盛りだくさん!まずは7月15日土曜日19時半から「サタデーナイトフィーバー in 和音」と
いうライブイベントが。トランペットとピアノによる浜松のスタンダードジャズと、from大阪「ミノルズ」の歌とピアノの狂喜乱舞ライブです。「ミノルズ」は、せっかくとれたX-JAPANのライブチケットを手放してでもミノルズ優先!という方がいたほどの大人気デュオ。和音の美味しい食事と酒と音楽でみんなで盛り上がって楽しい夏の夜を!

そして7月26日水曜日19時からは「夏のワイン会」。参加費は7800円。コース料理に合わせ4種類のワインを飲み比べ!しかもそのうちの1種類はなんと飲み放題!という、赤字覚悟のサービスイベントです。東京からワイン輸入会社モトックスの社員さんもお招きし、ワインについてのあれこれも聞きながらの、こちらも楽しいイベントです。限定20席のところすでに13席が予約済み。早い者勝ちですぞ!ご予約は【TEL:053-525-7677】まで。お店の公式サイトFacebookページもぜひご覧ください!

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はじまりはいつも、ヒトツの感動から。~浜松市文化振興財団イベント情報~
夏への扉とSmile

第2・第4木曜日のこの時間は浜松市文化振興財団のイベント情報をご紹介していきます。今回は文化事業課の杉山 味穂さんに「アクト・ニューアーティスト・シリーズNo.109陶山咲希×儀賀詩織×青木裕汰」のご案内をいただきました。

夏への扉とSmile「アクト・ニューアーティスト・シリーズ」は、今後活躍が期待される若手アーティストによるリサイタルです。クラシックを中心としたラインナップの中に、邦楽やジャズなどクラシック以外のアーティストも出演。1995年から続く歴史をもち、これまでに100回を超える開催を重ねています。

約200席の小さな会場も特徴のひとつ。演奏を間近で見ながら、プレイヤーの緊張感や息遣いまで感じられる、ライブハウスのような感覚で楽しめます。また公演終演後のアフタートークでは客席からの質問コーナーもありますよ。

今年度2回目、通算109回目となるのは、7月2日(日)、ファゴットとサクソフォンとトロンボーンという三種の管楽器の共演。ファゴットの陶山咲希さん、サクソフォンの儀賀詩織さん、トロンボーン青木裕汰さんは、いずれも昨年度の第22回「浜松国際管楽器アカデミー&フェスティヴァル」での成績優秀者。最終日に行われた、期間中のオーディションで選抜された受講生十数名による採点形式のコンサートでトップスリーの成績をおさめたみなさんです。

それぞれがソロとピアノ伴奏での演奏を行い、ラストは3名による特別アンサンブル演奏も予定されています。もちろんトークタイムもあります。三種の異なる管楽器が集結する「1回で3倍おいしいコンサート」です、ご来場お待ちしております、と杉山さん。おおっなるほどその通りだ!

15:00開演(14:30開場)、会場はアクトシティ浜松 音楽工房ホール(研修交流センター2F)。チケットは1回券が一般2,500円/学生1,000円。お求めは、アクトシティチケットセンター、HCFオンラインショップにて。

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『My Choice Time〜天の光はすべて星』
週は、夜空に輝く星のティアラ「かんむり座」のお話でした。

今の季節の夜8時から9時ごろの天頂部(頭のまうえ)あたり、先週お話した「うしかい座」の幅広ネクタイのように見える形のすぐ東(南を向いてから見上げていたら「すぐ左」です)にある、くるんと円を描いたような星の集まり。アルファベットの「C」を回転させたような形がかんむり座です。

腕をいっぱいに伸ばして人さし指と親指で輪を作ったくらいの大きさです。とても可愛らしく、なかにちょっと明るめの星がひとつあるのが、ちょうど宝石が飾られているようにも見えて、ああほんとうに「冠」だ、って思いますよ。
完全な円になっていないところが、円周をえがく「王冠」というより、女王様や王女様のつける「ティアラ」を連想させてくれます。

明るい星は少ないので、まわりが暗い場所でないと見つけにくいのが残念ですが、小さいながらも一度見つけると印象に残る星座ですよ。星のきれいな場所へお出かけの機会があったらぜひ探してみてください。

ではいつものように探しかた画像です。
夏への扉とSmile

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であであ、
お聴きいただいたみなさま、ご出演いただいたみなさま、ありがとうございました!
また来週〜〜(^-^)ノシ

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