蝉と時雨とSmile

2016年07月28日 | (木)青野友彦

さて7月もいよいよ終盤、週が開ければ8月です。
今月最初のオンエアで「今朝、今年はじめてセミの声を聞きました」とお話しした、わが家の庭のセミくんたちも元気いっぱい、早朝から蝉時雨が降り注いでおります。

ところで、この「蝉時雨(せみしぐれ)」という言葉、「蝉」はわかるけど「しぐれ」とはいったい何なのか。
「時の雨」と書いて「しぐれ」と読む…音読みで「じう」と読むのもアリなんだそうですが、これは日本語に豊富にある「雨の表現」のひとつなんですね。

晩秋から初冬にかけて、降ったり止んだりする雨が時雨です。
それまで晴れていた空に急に雲が広がって雨が降りだして、しばらく降ったと思えばまた止む。
こんなふうに「急に降り出したかと思うと急に止む」ことがこの雨の特徴です。

田んぼや池で鳴く「蛙の大合唱」とはひと味違って、頭上から降り注ぐように聞こえるようすを雨になぞらえて、さらに、セミの声って、前触れなしに急にわあっと聞こえてきて、ふっと一斉に消えますよね。
あの様子を、急に降り出して急に止む雨にたとえている表現なんです。
俳句では「時雨」は冬の季語なんですが、「蝉」がつくと夏の季語になるのも面白いですよね。

とまあこんなふうに、ああ蝉時雨だなあ、いかにも夏だなあ、なんてぼんやり考えておりましたらば、そういえば、同じ夏の風物詩である「かき氷」にも「しぐれ」とか、そうだ「みぞれ」なんていい方もあるぞ、あれはなんだろう、と思いましてね。
で、これが調べてみると謎が深いのですよ。

まず「みぞれ」っていうのは、漢字は雨かんむりに英で「霙」、気象現象としては「雨と雪が混ざって降る」ことを言います。かき氷においては、このあたりでは「すい」ともいいますが、無色透明なシロップをかけたタイプのことですね。

似た用法として「みぞれ煮」とか「みぞれ鍋」なんて料理用語がありまして、これは大根おろしを入れることがポイントとなる調理方法のことです。
なるほど、大根おろしにしても、「すい」にしても、雨と雪が混ざっているようなイメージ、わかりますよね。
みぞれ、納得です。

いっぽう「しぐれ」はというと、「しぐれ煮」っていう料理用語はあるんだけど、もともとは桑名の蛤の佃煮の商品名から来ているそうで、いまでは「生姜を加えた佃煮」を指します。
でもこれ、かき氷と全然イメージが重ならないんですよねえ。

また、宇治金時っていう、お抹茶のシロップと小倉餡をかけたかき氷がありますでしょう。
あれにミルクをプラスしたものを「宇治しぐれ」と呼ぶんだそうで、これは昭和30年代後半ごろ発祥らしいんですが、なぜミルクを足すと「しぐれ」になるのか、いくら探してもわからない。

それから、似たような時期である昭和39年に、日本で最初に「カップに入ったかき氷タイプのアイス」として登場して、その後超ロングセラーになっている「赤城しぐれ」、ご存知ですよね。
あのネーミングは戦前の流行歌からとったものだそうで、そのものずばり、晩秋の赤城の山に降る雨を歌ったもの。したがいまして「かき氷」とはこれまた関係がない。

というわけでですねえ…
かき氷の「しぐれ」はどうにも謎の深いシロモノなんですが、ま、なにはともあれ、セミのしぐれもかき氷のしぐれも、夏の風物詩であることは間違いありませんものね、味わっていきましょう。

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と、そんな話題からスタートした2016年7月28日のSmile on Radio。
登場いただいたのは…

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Today's Smile
蝉と時雨とSmile
「THE PARTY×PARTY」代表で、静岡県バーベキュー協会会長でもある鳥居 克啓さんとお電話で。2011年7月「Radio H.」時代にご出演いただいている鳥居さん。5年ぶりに登場いただきました。

結婚式の二次会パーティや1.5次会(披露宴と二次会の中間的なカジュアルウエディングパーティー)、会費制レストランウエディングのプロデュースをメインに活動されていいる「THE PARTY×PARTY」。年間100件以上のパーティーを、県西部にとどまらず静岡県内全域で展開されています。

代表であると同時にフリーウエディングプランナーとしても活動されている鳥居さん。かつて同窓会の幹事を引き受ける機会があり、準備から片付けまで本当に大変だったことから、「幹事の仕事を代行してくれる会社」があればいいのに、と思ったことが起業につながったそう。

じっさい、結婚式で二次会の幹事といえばご友人がつとめるイメージが強いですが、本当に大変ですものね。本当は幹事を頼もうかなと思っていたご友人にもご負担をかけることなく思いっきり楽しんでいただける、まさに笑顔100%のパーティになりますね。

そんな鳥居さんのもう一つの顔が「静岡県バーベキュー協会」の会長。学生時代からBBQが大好きで、色々活動するなか「日本バーベキュー協会(JBBQA)」の存在を知り、「人と人を繋げるコミュニケーションツールとしてのBBQ」が、本業であるパーティープロデュースのお仕事にも活かせるとの思いで立ち上げたそう。

日本バーベキュー協会には初級・中級・上級・マスターの4種類のライセンスがあり、鳥居さんは上級インストラクターの資格をお持ちです。上位ランクの取得はさすがに難易度が高く、鳥居さんでも取得に1年、県内にはもうお一人しかいないそうですが、初級は事前の勉強などをしなくても気軽に取得できる、敷居の低いものだそうです。

その、まず入口となる『初級インストラクター検定』が9月5日(月)、静岡バーベキューテラスで開催されます【検定費:10,800円】。基礎座学・デモンストレーション・筆記試験の三部構成で、トータル3時間半ほど。試験は当日学んだ中から出題されるので予習は不要です。

上記リンク先に検定の詳細な内容が記載されていますが、たとえば座学では「BBQの文化、歴史を基礎から学ぶ」「焼き肉とBBQはまったく違う」、デモンストレーションでは「自然を味方にする炭の起し方」「鶏肉の正しい美味しい焼き方」などなど、じつに興味深い項目がいっぱいですぞ。

家族や友人、近所の方などと気軽に美味しく楽しめて、自然にコミュニケーションを図る事ができるツールであることがBBQの魅力です、と鳥居さん。ゴミの後処理や炭の管理をしっかりして、自分にも相手にも環境にも優しいバーベキューを心がけてください!とも。なお、水鉄砲を用意しておくと遊びでも使えるし炭の温度管理にも使えるのでオススメ!とのことですよ(^^)

お問い合わせはお電話なら【053-545-4334】(ウエディング/BBQ共通)、WEBでは、「THE PARTY×PARTY公式サイト」「左記サイトのBBQページ」「静岡県バーベキュー協会ブログ」「静岡県バーベキュー協会Facebookページ」をぜひご覧ください!

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蝉と時雨とSmile
Happiness Style
すずめ食堂・山森 千佳先生に「フライパンひとつで出来る♪揚げない酢豚」を教えていただきました。

暑い夏でも食欲をそそる本格酢豚がパパッと簡単に出来ちゃいます。キッチンで火を扱うのが暑くてたいへんなこの季節、時短レシピはうれしいですよね。しかもブタコマなどの安いお肉でOK、夏野菜いっぱいでヘルシー。お財布にも体にも優しく、かつ元気が出る一品です。

今回も試食をお持ちいただきました!うわあこれ、メッチャ美味しい〜〜!特別な材料はいっさい使わず、身近な食材や調味料だけで、しかもチョー簡単な手順で作れちゃうお料理とはとても思えないお味です。この夏おすすめ、ぜひお試しを!【レシピはこちら!】
蝉と時雨とSmile

この4月から番組にご協力いただいてきたすずめ食堂さん、じつはご事情あって、今月いっぱいで浜松を離れることに。したがって、まことに残念ですがこのコーナーも今回で一区切りとなりました。とはいえ、浜松とのご縁がなくなってしまうわけでは決してありません。また機会があったらぜひ!必ず!と思っております。

ですから、コーナーのラストは「ありがとうございました、そして、これからもよろしくお願いいたします」との言葉で締めさせていただきました。千佳先生の今後のよりいっそうの活躍を心からお祈りします。そのご様子はホームページをぜひご覧ください!

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『My Choice Time〜天の光はすべて星』
今週は「夏の王者」ともいわれる星座、さそり座についてのお話でした。

さそり座は夏を代表する星座のひとつ。
歌のタイトルとしても有名ですね。もちろん、星占いに登場する星座でもあります。

形がととのっていて分かりやすく、明るい星もたくさんあってよく目立つ星座ですが、空の低いところにあるため、周囲に灯りがたくさんあったり、高い建物や木立などが多い場所ではちょっとみつけにくいのが残念です。
でも、南側が開けた場所でさえあれば、ほんとうにすぐに見つかりますよ。

しかも今年は、先週もお話しましたが、この星座の中に惑星が二つ、火星と土星が入ってきています。
とくに火星は5月末に再接近したばかりで、いまなおじゅうぶんな明るさを保っており、とってもよく目立ちます。

ですから、まず、暗くなってきたころの南の空、中ほどよりやや低いあたりに、赤く輝く火星をみつける。
これがこの夏、さそり座を探す第一歩です。本当にすぐわかりますよ。

火星がわかったら、そのすぐ左側でもう二つ、明るい星がタテに並んでいるのにすぐ気づきます。
上が土星、そして、下で火星と同じように赤く光っているのがさそり座の一等星「アンタレス」です。

そもそもアンタレスという名は、「アンチ・アレース」という言葉からきています。
アレースはギリシャ語で火星。つまりアンチ火星、火星に対抗するもの、という意味です。
まるで火星と赤さを競い合っているようだ、というのでこういう名前がついたんですね。

じっさい、今年の夏のように、何年かにいちど、アンタレスのすぐそばに火星がやってくるんです。
赤い星の揃い踏み、ぜひご覧になってみてください。
(なお、このさき8月末にかけて、火星はアンタレスにさらに近づいていくんです。本当に見ものですよ)

アンタレスがわかったら、右側で縦に並ぶ星々が頭部、左下にくねりながら伸びていくのが尾です。
市街地でも比較的よく見える三等星以上の星が12個も含まれている(これは全星座中最多です)、本当に明るくてきれいな星座です。
ぜひ探してみてください。

ではいつものように探し方です。
蝉と時雨とSmile

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であであ、
お聴きいただいたみなさま、ご出演いただいたみなさま、ありがとうございました!
また来週〜〜(^-^)ノシ

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