かの岸この岸Smile
2017年03月16日
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(木)青野友彦
明日は彼岸の入り。
早いですねえ、ついこのあいだ年が明けたばっかりのような気がしますが、もうこんな時期です。
なんだか毎年同じようなことを言ってますが、ぼくはこの時期がくるといつも、お彼岸って言葉はじつに味わい深いなあとしみじみ思うんです。
かの岸と書いて「彼岸」。川の向こう岸。
悟りを開いて煩悩から解放された状態を川の向こう岸に例えているんですね。
川の向こうにそういう世界があるということは、ぼくらは川のこちら側にいるわけで、これが「此岸(しがん)」。
今はこちら側にいるけれど、あいだにある川を渡って向こう岸を目指していこう、ということなんですね。視覚的にも、意味的にも、ものすごくよくできた例えだと思います。
とくに春のお彼岸は、向こう岸の土手には春の花が咲きはじめていて、春らしくすこし空気が霞んで、パステルカラーっぽい色合いでぼんやり遠くに見えている、そんなイメージが思い浮かぶんですよねえ。
遠くにぼんやりとかもしれないけど、たしかに見えている、悟りの世界、安らぎの境地。
だけども、煩悩という川をこえて向こう側に渡るのは、これはもう並大抵のことじゃありません。
なにしろ、古代インドのことばで「パーラミター」という単語がありまして、お経では「波羅蜜多」と漢字を当てます。「摩訶般若波羅蜜多心経」なんてぐあいに。
「パーラミター」は、ワンワードで「最高であること」とか「完全であること」という意味なんだそうですが、これを「パーラム」+「イター」に分解すると「彼方に」+「行った」という意味になる、これが「彼岸」という言葉のもとになったのだそうです。
ま、最高だの、完全だのが元になっているんですからね、そりゃあ簡単じゃないのは当たり前ですよねえ。
もちろん、だから無理無理やめとこう、って話じゃ決してないですよ、難しいことを自覚しつつ目指していかなくちゃだし、もしかしたら一生目指しつづけるものなのかなとも思います。
ただ、この考え方だけなら季節は関係ありませんよね。
春と秋、春分と秋分の前後をお彼岸の時期とするのは日本独自のものだそうで、ここに祖先を供養するという要素が加わって、年中行事として定着してきたものです。
はじめてお彼岸の法要が行われたが西暦806年、平安時代のはじめごろですから、たいへんな歴史があるものなんですね。
一説には、春分と秋分は太陽が真東から昇って真西に沈む、それで、西方に沈む太陽に遙か彼方の極楽浄土に思いをはせたのだとも言います。また、暑さと寒さの中間点であり、昼と夜の長さも同じということから、仏教でいう「中道」に通じるからだ、そんな説もあるようです。
お彼岸は太陽が真西に沈む時期。そういえば日もずいぶん長くなってきました。
「彼岸と此岸」という考え方、目指すべき向こう岸と渡るべき川。
そして、今ある自分の後ろに延々とつながれてきた命のバトン。
そんなことを思いながら過ごしてみるのもいいかもです。
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と、そんな話題からスタートした、2017年3月16日のSmile on Radio。
登場いただいたのは…
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◎かみ合わせを考えよう◎
*第1/第3木曜日のこの時間は、かみ合わせと健康について、G&Oデンタルクリニックの富安誠院長にお話を伺っていきます。
*今回は「奥歯の自由診療について」をテーマに詳しくお話をうかがいました。参考になりましたでしょうか。次回は来月、4月6日の放送です。どうぞお聴き逃しなく!
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◎Happiness Style◎
ひろみち料理教室・野崎広路先生。
*毎回、身近な食材を使ってご家庭で手軽に作れる美味しい創作料理を教えてくださるひろみち先生。今回は「フキの炊き込みご飯」を教えていただきました。う〜ん、春の香りの炊き込みご飯!たまりませんねえ。
*そういえばフキっていう食材、子供の頃は苦手だったけれど大人になったら美味しさがわかるようになったなあ、なんて思いながらお話を伺いました。いつものように材料も手順もチョー簡単!なレシピです、ぜひお試しを!
*ひろみち先生の講座は現在、毎月第4月曜日の午前・雄踏文化センターで開講中の「クッキングママ料理教室」、次回は今月27日です。また、好評の佐鳴台「セレブの会料理教室」は今月はおやすみして4月に2回の開講が予定されています。生徒さんは随時募集中!お問い合わせは先生の携帯【090-2189-4575】までどうぞ。
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『My Choice Time〜天の光はすべて星』
今回は、しだいに西び去りゆく冬の星座たちのなかから、「うさぎ座」と「はと座」、ふたつの星座についてのお話でした。
うさぎ座はオリオン座のすぐ下にあります。オリオンが腰のベルト(=オリオンの三つ星)に下げているベルト(=小三つ星)を伸ばしていった方向にすぐ見つかります。
星を線で結んでみると、あっ本当にうさぎがいる!と思いますよ(^^)b
形がととのっていて可愛らしく、一度見つけるとまた次にの機会にも探したくなります。
たいへん古くから知られていた星座で、2千年以上もの歴史があると言われます。
そのさらに下方、かなり低い位置にあるのが「はと座」。
かなり条件が良い場所でないと探すのが難しいのですが、有名な「ノアの箱舟」の物語の中で、洪水がひいたかどうかを確かめるためにノアが放った鳩が、オリーブの若葉をくわえて戻ってきた時の姿を星座にしたとも言われています。
歴史の古いうさぎ座にたいして、こちらは17世紀に成立したとされる星座です。
かたや紀元前から知られた古い星座、かたや17世紀にできた新しい星座。
夜空には本当ににいろいろな星座があるものですね。
ではいつものように探し方画像をどうぞ。
【うさぎ座】
【はと座】
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であであ、
お聴きいただいたみなさま、ご出演いただいたみなさま、ありがとうございました!
また来週〜〜(^-^)ノシ