冬至のころのSmile

2018年12月20日 | (木)青野友彦

さて12月ももう20日。明後日の土曜日が冬至です。1年で最も夜の長さが長く、昼の長さが短い日であり、また別の意味では、太陽がもっとも低くなる日でもあり、さらに、日の出と日の入りの方角がもっとも南寄りになる日でもあります。まあこれはどれも同じ現象を違う側面から見ているわけですが。これが逆の状態である夏至のときとどれくらい違うか、調べてみるとびっくりするくらいです。

正反対の状態である冬至と夏至ですが、古くから強く認識されていたのは冬至のほうではないかと思われます。なにしろ太陽が日に日に低くなって、太陽が地面を照らす時間もどんどん短くなっていくんですから。これが反転する、つまり太陽が復活する日というのはひじょうに大きな意味を持っていたはずで、だから世界中に冬至を祝う風習があるし、じつはクリスマスも、もともとは冬至のお祭りだった、というお話を以前したことがありますが、さもありなんと思えます。

ところで、わが国では冬至というと、かぼちゃを食べるといい、ってよく言いますよね。これは、かぼちゃが長期保存のきく野菜であり、冷蔵庫やビニールハウスがない時代、野菜が不足しがちな冬場の貴重な栄養源だった、という意味もあるようですが、このほかに、かぼちゃを含む「ん」が2つつく食品を食べるといいという言い伝えから来ているとも言われるようです。

え、かぼちゃに「ん」なんか入ってない?はい、そのとおりですが、かぼちゃにはいくつか別名があって、そのひとつが「なんきん」です。ね、んが2つついてますでしょう。ちなみにかぼちゃをなんきんと呼ぶのは主に西日本のようで、関東では「とうなす」という別名があります。江戸落語に「唐茄子屋政談」って演目がありますがこの唐茄子屋とはかぼちゃ屋さんのことで、これが上方落語では「南京屋政談」になるわけです。

話を戻すと、これはもともと「冬至の七種(ななくさ)」といって、名前に「ん」が2つつく食材が7つ挙げられているんですね。「なんきん=かぼちゃ」のほかには、「にんじん」「れんこん」「ぎんなん」「きんかん」「かんてん」「うどん」の7つ…あれ、またちょっと変ですね、「うどん」には「ん」は一つしかありませんが、これは江戸時代などに「うんどん」と呼んでいた時代があるから、ということのようです。

こうした食材を食べると病気にかからないと言われているほか、運を呼び込めるとも言われます。「ん=運」が重なるという意味で、まあ縁起担ぎではありますけれど、冬至とは冒頭にお話したとおり、太陽の力がいちばん弱まる日で、ここを境に再び力が甦ってくる日です。これにあやかって、冬至の日に運が回復することを願って、こうした縁起担ぎが生まれたようです。

実用的な効果もちゃんとあるんですよ。南瓜や人参に多く含まれるベータカロテン、蓮根や金柑にはビタミンCが多く含まれています。金柑と銀杏は薬膳のほうでは咳止めや痰を除去する効果があると言われているそうですし、寒天は食物繊維の宝庫です。そして温かいうどんでからだはポカポカ、と、うれしいことがいっぱいです。寒い冬を健康で元気に乗り切るための昔の人の知恵だったのかもしれませんね。いかがでしょう、この冬を「冬至の七種(ななくさ)」で乗り切る、なんて、いいかもです。

冬至のころのSmileそして、ちょうど冬至に当たる、あさって土曜日には、ぼくが所属しているバンド「Story」の年末恒例ライブイベント、その名も「冬至ライブvol.26」が、中区田町のMerry Youで開催されます。よかったら足をお運びください。お待ちしています!


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と、そんな話題からスタートした、2018年12月20日のSmile on Radio。
登場いただいたのは…

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Today's Smile
冬至のころのSmile
冨田ピアノ有限会社 代表取締役の冨田健さんをスタジオに。

浜松市東区北島町で、ピアノの修理・販売等を行う冨田ピアノさん。昭和25年、ピアノの低音弦、巻き線と呼ばれる部品の加工メーカーとして創業し、ことしで68年の歴史を積み重ねています。今日はコンサート『新年の休日と天使の響き』についてご紹介いただきました。

1916年にドイツ・ベルリンで作られた、カール・ベヒシュタインのグランドピアノをピアノ奏者の森山雪子さんが演奏する、心温まるコンサートです。1916年というと今から102年前。ちょうど世界第一次大戦中に造られたピアノです。当時のベルリンの街並を想像しながら演奏を聴く、なんて、いいかもです。

ドイツのピアノ製造技師であり、ピアノメーカー、「ベヒシュタイン」の創業者であるカール・ベヒシュタイン(日本版公式サイト)。「ピアノのストラディバリウス」と呼ばれることもある、最高のピアノの代名詞ともいえる存在です。その、100年前に作られたピアノ。一体どんな音がするんでしょう。

とにかく、心温まるというか、きれいでほっとする音色のピアノです、と冨田さん。100年前には今のような大きなホールはなく、大きくても500人程度の規模でした。その後建築技術が上がったことにより1000人、2000人規模の大ホールを建築できるようになり、ピアノにも、より大きな音、きらびやかな音が求められるようになっていったそう。

時代によってピアノの音も変わるんですね。今回のコンサートで使われるピアノは、現代とは異なり、パワフルであることよりもきれいな音、純粋な音を出そうというコンセプトで作られた時代のピアノです。今のピアノとは違った趣があるその音色、聴いてみたくありませんか。

演奏者の森山雪子さんは「いのち」「日本の風土や精神性」をテーマに温かな音と言葉でつづるコンセプトコンサートを展開し続けているかた。先日の12月4日に冨田ピアノさんで行われたコンサートが100回目の節目、この1月4日のコンサートが101回目になるとのこと。あらたなスタートにもなりますね。

当日はドビュッシー「月の光」、プッチーニ「誰も寝てはならぬ」や、オリジナル曲「天女」「ヤマトタケル」などの演奏が予定されています。ドビュッシーは「ピアノ音楽はベヒシュタインのためだけに書かれるべきだ」との言葉を残すほどベヒシュタインのピアノをべた褒めしているんですよ。

1月4日金曜日、昼の部は13時半開演、夜の部は18時半開演。場所は浜松市東区北島町の冨田ピアノさん社屋です。前売り券¥2,000、当日券¥2,500。昼の部はほぼ完売で、夜の部はチケットの残りが20枚ほどだそうです。興味あるかた、お急ぎください。【お問合せ:冨田ピアノ053-421-0547】

新年の始まりに心温まるコンサート、ピアノの演奏ももちろん楽しめますが、森山雪子さんのトークや、冨田さんもピアノのことや、当時の時代背景などをお話しされる予定とのこと。さらにコンサート終了後にベヒシュタインの試弾もできるそうですよ!

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Happiness Style

ひろみち料理教室・野崎広路先生とお電話で。

身近な食材を使って手軽に作れる美味しい創作料理を教えてくださるひろみち先生。今回は『トマト缶ロールキャベツ』を教えていただきました。ロールキャベツといえばコンソメで煮込んだものを思い浮かべますが、今回はトマトソースで煮込んでいきます。

いつものように材料も手順もとってもシンプル!寒い時期にうれしい、体があたたまる一品、これからの季節に嬉しいですね。ブロッコリーなどなにか緑色のものを添えていただくとトマトソースの赤とでクリスマスカラーになりますよ!クリスマスディナーにもおすすめです。

好評のひろみち先生の料理教室、年内はいずれも終了しており次回は年明けです。「男の料理教室」が毎月第3土曜日で次回は年明け1月19日です。そして「クッキングママ料理教室」が第4月曜日で次回は年明け1月28日、どちらも雄踏文化センターで午前中(10:00〜12:00)開催です。いずれの教室も生徒さん随時募集中!お問い合わせは先生の携帯【090-2189-4575】までどうぞ。

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とむさんのMy Choice Time
木曜日のMy Choice Timeは、時代や世代を超えて輝き続けるサウンドをピックアップしてお届けしていきます。
今日は、吉田日出子、1981年のアルバム「上海バンスキング」を特集しました。
日本のミュージカル史に残る傑作と言われる伝説の舞台のサウンドトラック。デジタル全盛の昨今ですが、アナログのレコード盤で聴きたくなるような、レコード針のノイズが似合いそうなアルバムです。

お届けしたナンバーは、

◎ウェルカム上海(Opening)
◎月光価千金
◎サイド・バイ・サイド
◎ダイナ
◎貴方とならば
◎林檎の木の下で
◎ウェルカム上海(Finale)

の7曲でした。

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お聴きいただいたみなさま、ご出演いただいたみなさま、ありがとうございました!
また来週〜〜(^-^)ノシ

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